あっぱれ“4連覇!”
日本代表、アジア女王の座を堅持

2019年10月01日



文:hangtime編集部/写真:FIBA.com ⒸFIBA

表彰002

 9月24日から29日まで、インド・バンガロールで開催された『FIBA 女子アジアカップ2019』において女子日本代表が優勝、見事4連覇を達成した。来夏の東京オリンピックについて、「目標は金メダル!」と言い続けるトム・ホーバスヘッドコーチの下、チームは着実に前進し続けている。

 予選ラウンド最初の試合、インド戦は103‐27の大勝。中でも光ったのが最年少の赤穂ひまわりだ。「少し前までは、彼女はチームに入らないと思っていました。でも、すごく良くなった」と、ホーバスHCが驚くほどの急成長で、今大会も積極的なプレーを見せた。急遽メンバー入りした同い年の中田珠未もインサイドで活躍するなど、全員出場、全員得点と幸先の良いスタートを切った。

赤穂001

 続くチャイニーズ・タイペイ戦は前半を終えて27‐33とリードを許す展開となった。しかし、後半に入るとディフェンスの圧力を増した日本がリズムを取り戻し、3Q、4Qは相手を1桁得点に抑え込む。攻めては渡嘉敷来夢、髙田真希キャプテン、宮澤夕貴の3人で53得点、トータル78‐49で勝利を収めた。

 予選ラウンド最終戦は、ライバル韓国と対戦した。この試合は1Qで24‐5と大差をつけて試合を優位に進めた。2Qこそ21‐21と同点だったが、3Qには30‐16と再び相手を突き放した。その後も攻守で相手を上回り、終わってみれば102‐61という圧勝したこの試合、チームリバウンドで「35」の韓国に対し、日本は「47」。アシスト数も韓国「21」、日本「30」となり、チームが目指すバスケットが存分に発揮された。

トム・ホーバス001

 グループAを首位で勝ち上がり、準決勝の相手はオーストラリア。世界ランキング3位の強敵だ。序盤から高さとフィジカルで勝るオーストラリアが先手を取り、じわじわと得点を重ね15‐23とリードして1Qを終えた。ところが2Qは、スピードと速いパス回しで着々と得点を重ねる日本がディフェンスでも持ち味を発揮。素早く相手に迫るタイトなディフェンスやローテーションの徹底で攻撃を封じ、2Qは相手に5点しか許さなかった。

宮澤001
 35‐28と逆転して迎えた後半、いきなり宮澤が3Pシュートを決めて、その差を10点とした日本。対するオーストラリアは縦への動きのスピードを上げてゴールに迫った。4点差まで迫られながらも逆転を許さず、52‐48で最終4Qを迎えた。4Qの出だし、膠着状態を打ち破ったのは、本橋のスティールからまたも宮澤の3Pシュート。その後も立て続けに3Pシュートを決めた他、ディフェンスリバウンドやブロックショットなど随所で良い働きを見せ、勝利に貢献した。

本橋002

 決勝の相手は中国。昨年のワールドカップではベスト8入りを賭けた試合で敗れた因縁の相手で、4連覇はもとより“打倒! 中国”もチームのモチベーションになっていた。接戦は覚悟の上で臨んだ試合だが、1Qは17‐19で中国がリード。2Qを終えて34‐35と1点を日本が追いかける展開となった。

 そして迎えた3Q、中国が3Pシュートとレイアップで5点を加えると、日本は髙田のレイアップ、宮澤の3Pシュートで対抗する。緊迫した展開が続く中、赤穂がディフェンスリバウンドからパスをつなぎ、髙田の3Pシュートで日本が逆転(44‐42、残り5分40秒)に成功した。その後しばらく膠着状態が続き、54‐51で3Qを終えた。

 いよいよ勝負の最終クォーター、まずは中国が得点し、その差を1点とした。互いにミスもあり、得点が伸びないまま時間が過ぎていく。残り6分に髙田がジャンパーを決めて62‐58と日本リードのまま。残り3分47秒、日本がタイムアウトを要求した(69‐63)。その後、渡嘉敷のスティールから宮澤のレイアップへとつながり、71‐63とした日本は、ミスはありつつも落ち着いた試合運びでリードを守り切り、71‐68で中国を振り切った。

渡嘉敷002

 リオ五輪以来となる代表入りを果たした渡嘉敷来夢がベンチで仲間を鼓舞し、成長著しいポイントガード本橋菜穂子(大会MVP、ベスト5)、今やエースとしてチームを牽引する宮澤夕貴(大会ベスト5)ら、チーム一丸となって手にした勝利、大会4連覇だ。世界ランキングだけを基準にすれば格上を次々に撃破した日本だが、決して番狂わせではあるまい。明確な目標を掲げ、この12人以外の選手にも多く選手やスタッフ、関係者が一緒になって汗を流し、日々努力を重ねた結果なのだ。

 すでに出場権を得ている来年の東京オリンピックでは、どんなに成長し、どんなに感動を届けてくれるチームになっているだろうか。もうすぐ始まるWリーグ(10月4日開幕)でも、その姿を応援し続けていこう!

集合001

=FIBA女子アジアカップ2019=
[グループA]
日本 ○103-27● インド
日本 ○78-49● チャイニーズ・タイペイ
日本 ○102-61● 韓国
[準決勝]
日本 ○76-64● オーストラリア
[決勝]
日本 ○71‐68● 中国

【メンバー】
ヘッドコーチ トム・ホーバス(公益財団法人日本バスケットボール協会)
#0 長岡萌映子(SF/トヨタ自動車 アンテロープス)
#8 髙田真希(PF/デンソー アイリス)
#10 渡嘉敷来夢(PF/JX-ENEOSサンフラワーズ)
#13 町田瑠唯(PG/富士通 レッドウェーブ)
#14 本川紗奈生(SG/シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)
#15 本橋菜子(PG/東京羽田ヴィッキーズ)
#27 林 咲希(SG/JX-ENEOSサンフラワーズ)
#30 馬瓜エブリン(SG/トヨタ自動車 アンテロープス)
#33 中田珠未(SF/早稲田大学 4年)
#45 渡邉亜弥(PG/三菱電機 コアラーズ)
#52 宮澤夕貴(SF/JX-ENEOSサンフラワーズ)
#88 赤穂ひまわり(SG/デンソー アイリス)
※所属は2019年9月18日現在