京都ハンナリーズに加入の”FLASH”寺嶋良
復調のチームをさらに加速させる

2020年01月30日



文:川西祐介/写真:B.LEAGUE

photo_840312web

 京都ハンナリーズに加入した寺嶋良は、現在東海大学4年生のポイントガードだ。昨年末の三遠ネオフェニックス戦からベンチに加わり、以降チームは8勝1敗と、ラッキーボーイとして注目を集めている。

 加入直後の三遠戦こそ、2戦ともに出場時間は2分なかったが、年明け以降は、浜口炎ヘッドコーチの信頼を勝ち取り、20分近い出場時間を得ている。寺嶋はこのプレータイム獲得について、「炎さんが強気の姿勢を認めてくれたんだと思います」と理由を挙げた。

 実際、1月24日の川崎ブレイブサンダース戦で藤井祐眞を相手に、試合終盤の勝負どころで流れを呼び込む2本のシュートを決めてみせたのだが、その場面についても、「負けていられないと思って。1対1を試みました」と、積極的にいったと振り返った。こうしたアグレッシブなプレーに、自身とチームの結果が伴ったことで、ブースターも惹きつけられているのだ。

photo_840330web

チームの信頼に応える積極的なプレーを披露
 加入して1カ月の若いプレーヤーが、伸び伸びと強気にプレーできることについては、ヘッドコーチの信頼はもちろん、チームメイトの助けも重要な要素となっている。寺嶋も、「チームメイトが信頼してくれているのを感じます。炎さんもコントロールよりもドライブを仕掛けろという感じで、僕の長所を引き出してくれました」と認めている。

 「ジュー(ジュリアン・マブンガ)は僕がボールを運べない時は、手伝ってくれますし、デイヴィッド(・サイモン)は僕の意図した方向にしっかりスクリーンをかけてくれるので、やりやすいし、息が合っているなと思います。(洛南)高校の先輩(村上)直さんも、一緒に出た時には、『(ディフェンスの)プレッシャーがキツくないほうがボールを運ぼう』って言ってくれて。頼もしい先輩です」と話し、続けて、同い年でひと足先にプロとなった、スターティングPGである中村太地についても、「太地はマッチアップする選手についての情報とか、プレーについてのいろいろなアドバイスをくれるので、助かっていますね」と感謝した。

 こうした、”信頼されている”という環境が、寺嶋の積極的なプレーを引き出しているのは間違いない。「ジューやデイヴィッドにピックをかけてほしいと言ったり、プレーコールをしたい場面でそれを伝えると、『おーやれやれ』って言われて、だから自信持ってプレーできていますね」と笑顔で話す寺嶋からは、現在のチームの雰囲気の良さが伝わってくる。

photo_842346web

 寺嶋もこの信頼に対して「応えたい」と言い、「自分がコートに入ったらどういうプレーが必要かを常に考えながら、ベンチから試合の状況や流れを見ています。前日にビデオで相手のピック&ロールの守り方も確認しているんですけど、当日になったら変えてくることも多いので、そういうのはコートに出るまでにしっかり見ています」と、試合前も試合中も準備を怠らない。そうした姿勢が、浜口HCやチームメイトの信頼につながってきたのだろう。

 「最初は試合が決まったところで、少し出られるのかなとか、2点取れればいいなと思っていた」という自身の予想を超える、この1カ月の活躍については、「自分でも驚いている」としたが、「昔からずっとうまくなりたいという欲を持っているので。10点とったら、次は12点、次は14点と、さらに欲が出てきました」と、さらなる成長を期している。

photo_842361web

チーム復調のキーマンとなるか
 浜口HCはチームの復調について、「ジューとディー(サイモン)のケガが治ってしっかりゲームを戦えるようになったのは大きい」としながら、オフェンスについては、「ボール運びのところで、良が入ったことで、太地やジュー、直と、相手の状況を見ながら選手を起用できるようになり、自分たちのオフェンスの形でプレーを始める機会が増えたことも要因だと思います」と分析。

 ディフェンス面では、「うちはファストブレイクを出されないように、少し下がって守ったり、オフェンスリバウンドにいかなかったりしたんですが、良のようなスピードのある選手が入ってきて、アグレッシブに前からあたれるディフェンスができるようになったと思います」と、寺嶋加入の効果について話した。

 自身の“強気”という特性が浜口HCのやりたいバスケにマッチしたこと、貪欲に成長しようとする姿勢でチームメイトの信頼を得たことで、勝利に貢献する寺嶋。インタビューの最中もマブンガが「良のニックネームは”FLASH”だ。俺がつけた」とじゃれてきた。強気のプレーで京都の勝利に貢献し続けることができれば、「ドゥエイン・ウェイドと同じでカッコいいですよね。気に入っています」というニックネームを、京都ブースターはもちろん、B.LEAGUE全体に広めることもできるはずだ。

photo_840056web