アースフレンズ東京Zの柏倉哲平がケガから復帰
――スターティングPGとしての自負

2019年10月24日



文:川西祐介/写真:B.LEAGUE

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 10月21日、アースフレンズ東京Zの柏倉哲平が、信州ブレイブウォリアーズ戦で右ひざのケガから復帰した。青山学院大学在学中の2016-17シーズンに特別指定選手として入団し、2017-18シーズンからはスターティングPGとして、チームを引っ張っている。自ら「コントロール型のPG」と言うように、試合の流れを読んでのプレーや、チームのアドバンテージとなっているところを見極めて、しっかりとそれを利用できるのが特長だ。

 柏倉の欠場中、東京Zは今シーズンが実質ルーキーシーズンとなる久岡幸太郎、本来SGである増子匠がその穴を埋めるべく奮闘していた。だが、正PGを欠いての戦いはやはり厳しく、柏倉復帰までの9試合は3勝6敗と苦戦が続いていた。

 信州との試合、1Q残り1分9秒で柏倉の交代出場がコールされると、東京Zファンから拍手が起こる。チームはもちろん、ファンにとっても待望の復帰だった。

 昨シーズンのB2王者との試合は、両チーム合わせても100点に届かないロースコアゲーム。4Q残り3分を切って1点差まで詰め寄ったが、最後は引き離されて敗れた(東京Z 46-50 信州)。柏倉の出場時間は7分12秒とまだ試運転の段階だ。そんな復帰戦を終えて、自身のプレーの手応えと、チームの変化について、そして今シーズンへの意気込みを訊いた。

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――復帰おめでとうございます。実戦での自身のプレーをどう評価しますか。
「コートに立って、動けたことがまず良かったです。ただ、ディフェンスをフィジカルにやって、それからリズムを作るチームの中にあって、僕のパフォーマンスはまだまだ。正直、一歩目を出す反応やスピードが遅いと感じました。慣らしていかないといけないけど、試合に出たらそんなことは言っていられないので、気を引き締めて取り組んでいます」

――マッチアップは(昨シーズンまで東京Zにいた)西山達哉選手でした。
「そうですね(笑)。リーグでも1、2を争うくらいスピードのある人なので。一発目にあのスピードを経験できたのは良かったと思います。あの人についていければ、どんな相手であろうとある程度対応できると思うので」

――今シーズンから東頭俊典ヘッドコーチに代わり、選手のコンバートも含めたビッグラインナップを目指すとおっしゃっています。
「SGのプレーヤーがPGにコンバートされることがある中で、僕は唯一と言っていいと思うのですが、ポジションチェンジがありません。勝負所でどういうシュートを選択するか、チームが落ち着かない時にどんなプレーメイクをするのかというのは、ずっとPGをやってきた自分の方が経験値は上ですし、知識も豊富だと自負しています。より精度の高いゲームコントロールというのは、こういうコンバートしているチームにとっても重要だと思っています」

――久岡選手や増子選手にはポジションは譲らない?
「もちろんです。3人でタイムシェアすることはあると思いますけど、勝負所でコントロールして、どういう風にアタックするかとか、まわりを活かすのかを考える役割というのは、自分のものだと思っています」

――チームが変わりつつある中で、ケガで出遅れた時、不安もあったのではないですか。
「ヘッドコーチが代わって、誰が試合に出るかというのは、去年までの成績など関係なく、フラットな状態から始まるので、多少は不安もありました。個人的には、今年3年目ということもあって、気持ちを入れて意気込んでいたところでのケガだったので、ショックもありましたけど、その分新しいチームを外から見られて良かったかなと、今では思えるようになりました」

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――今シーズンから、増子選手と一緒にキャプテンにも選ばれ、さらに責任が増しました。
「チームが若いので、いい時と悪い時の波が激しいところがあります。悪い時こそ僕らキャプテンがチームメイトに下を向かせない、次やるぞってモチベーションを作るようにして引っ張っていきたいです。僕はキャプテンでチームが変わると思っているので、練習から声を出すとか積極的な姿勢を見せていきたいですね」

――B2は今シーズンからプレーオフの出場枠が増えました。
「チャンスだと思っています。どのチームも狙ってきますけど、僕らにとってもチャンスですし、逃してはいけない。東頭さんは戦術をたくさん持っているので、僕たちは一発勝負に強いと思っています。だからこそ、まずはプレーオフに出ることを目指します」

――その目標を達成するため、どういうプレーで貢献していきますか。
「リングにアタックするプレーヤーが少ないので、僕がアタックしてディフェンスを引きつけて、味方にフリーでシュートさせることや、自ら得点することも積極的に狙っていきます。僕がボールを持ったら“何か仕掛けてくる”と思わせるプレーヤーになりたいですね」

 話を訊いてもっとも印象に残ったのは、PGという自分のポジションに大きな自負を持っていることだった。練習と実戦を重ねて、コンディションが上がり、出場時間が伸びれば、東京Zの試合運びが安定するのは間違いないだろう。正PGとして、キャプテンとして、若くともリーダーシップを発揮し、チームをプレーオフに導くことができるか。注目したい。

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