Fイーグルス名古屋に新加入の木村啓太郎
強豪チームをさらに押し上げる力となる

2019年10月07日



文:川西祐介/写真:B.LEAGUE

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 今シーズンからFイーグルス名古屋に移籍した木村啓太郎。青森県出身で、新潟医療福祉大学4年生時の2015-16シーズンは、当時bjリーグの新潟アルビレックスBBとアーリーエントリー契約を結んだ。B.LEAGUE初年度、2016-17シーズンは地元青森ワッツでルーキーシーズンを過ごすと、2017-18シーズンから昨シーズンまでの2シーズンは、香川ファイブアローズに在籍した。

 身長175cmと小柄ながら、昨シーズンは、平均8.6点、3.6アシストを記録するなど、得点力のあるポイントガードだ。しかし、青森、香川では、B2プレーオフ争いに参加できない苦戦のシーズンが続いた。

 そんな木村に昨シーズン終了後、最初に声をかけてきたのがFE名古屋だったという。FE名古屋は、2017-18シーズンは中地区で優勝しプレーオフに進出、その前後のシーズンでも地区2位と、木村がこれまで在籍した2チームとは違い、安定した強さをみせるチームだ。本人も、「最初に声をかけてもらって、強豪クラブでやらせてもらえるなら、すぐに行きたいと返事をしました」と、移籍を決めた。

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強豪チームでタレントを発揮する挑戦
 FE名古屋は、渡邊竜二前ヘッドコーチの下、長年トランジションの速いバスケを展開してきた。こうしたバスケが自身のスタイルにフィットするのでは?と訊くと、「そうですね。それが移籍を選んだ理由として一番大きいです」。さらに、「個人的にはディフェンスもウリにしていて、誘われた時に『ディフェンスも頑張ってほしい』と言われて、どっちも楽しくできるなと思いました」と言う。

 今シーズンから指揮を執る川辺泰三HCも、このスタイルの継続発展を目指しているので、ヘッドコーチが交代しても、チームのスタイルに木村がフィットするのは間違いない。ただ、そこはまだ移籍してきたばかりで、徐々にチームに慣れている段階。「ターンオーバーが多いので、それを改善すれば、もっとチームに貢献できると思います。外国籍選手とのピックアンドロールのタイミングも良くなっていますし、まずはミスを減らしたいですね」と、現状の課題も見えている。

 川辺HCも「スピードがあり、エネルギッシュ。今はターンオーバーが多いですが、それは若いし成長段階だから仕方がない。育てていきたい」と期待は大きい。その期待は起用方法にも現れていて、アーリーカップでは3試合中2試合、レギュラーシーズンも2節のアースフレンズ東京Z戦は2戦とも、スターターに抜擢している。2節までの総出場時間でも、ジョシュ・ホーキンソンとベンジャミン・ローソンの両外国籍選手、山本エドワードに次いで、4番目の長さだ。

 その期待に応えようと、木村も努力している。東京Zとの試合中もチームメイトとコミュニケーションを積極的にとっていた。「基本的なチームシステムは、練習やここまでの試合で理解しているつもりですが、少しでもわからないことがあったら、エド(山本エドワード)さんとかにすぐに聞くようにしています」。

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チームの勝利への貢献を一番に考える
 また、若く、移籍して間もない立場でも、リーダーシップをとっているように見えたことを伝えると、「言われたことがなかったので嬉しいです。意識していなくて、勝ちたくて自然に行動していたんだと思います」と笑顔を見せた。川辺HCも「コート内でリーダーシップを発揮できる」と評価しており、本人以外は、リーダーとしての頼もしさを感じているのだ。

 川辺HCが「勝負強く、いい流れを持ってくる力がある」というそのタレントを、木村がもっと発揮できるようになれば、今シーズンもFE名古屋はプレーオフに進出するのは間違いない。それだけではなく、プレーオフを勝ち上がっていくことも、手に届く目標になるはずだ。