茨城ロボッツに新規入団の小林大祐
セカンドキャリアも見据えてMBA取得にも挑戦

2019年06月28日



文と写真/川西祐介

DSC00593 B.LEAGUEが誕生した2016年、栃木ブレックスから当時B3所属のライジングゼファー福岡に移籍した小林大祐。生まれ育った地元のクラブのB1昇格、しかも最短となる2シーズンでの昇格に貢献した男が、茨城ロボッツへの移籍を決めた。

 小林は慶應義塾大学卒業後、当時JBLの日立サンロッカーズ(現サンロッカーズ渋谷)に入団。ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど活躍した。また、最近では3×3の日本代表にも選出され、先日オランダで行われたFIBA 3×3ワールドカップにも参戦するなど、実力と経験を兼ね備えたプレーヤーだ。

 小林は茨城を新天地に選んだ理由を「僕のやりたいことと、茨城ロボッツのやりたいことが一致しました。ビジョンの合致が一番大きい。B1昇格という目標に、自分のできる限りのプレーで貢献したいです」と述べた。

 福岡をB1に引き上げた経験を持つ小林に茨城のB1昇格の可能性を訊くと、「昇格するチームっていうのは、選手、スタッフ、ファン・ブースターすべてが一体になっている。そのことを福岡でイヤというほど体感しましたし、ここ数シーズンの茨城にはその一体感が外から見ていてもわかるほどでした。そこに経験と爆発力が加われば、B1でも注目を集めるチームになるだろうって可能性を感じたんです。だからこそ、自分が入ることでB1昇格を成し遂げたいと思いました」と、自信を見せた。

プロバスケ選手として初のMBA取得を目指す
 小林はさらに「茨城で3つの目標を達成したい」とも付け加えた。1つ目は茨城のB1昇格だ。2つ目は『3×3で日本代表として東京オリンピックに出場すること』。そして3つ目が『MBA(経営学修士号)』の取得だ。

 小林は茨城の親会社でもあるグロービスが運営するグロービス経営大学院でのMBA取得を目指す。グロービス経営大学院は、プロスポーツ選手のセカンドキャリア支援として、MBA取得に必要な学費の7割を負担する奨学金制度を、2018年の5月に茨城ロボッツの選手を対象に創設しており、小林もこれを利用することを考えているという。
※6月26日、グロービス経営大学院はこの奨学金制度の対象を、すべてのプロスポーツ選手へと拡大することを発表した(こちらの負担は学費の3割)。

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 MBA取得の意義について小林は「父親が会社を立ち上げ、少年時代から自営業の良い時期も悪い時期も見てきました。経営の難しさも親に聞いたり、実際に見たりして学んでいました。その中で経営に興味を持ったことがMBA取得を目指したいと思った理由です。また、僕のようなプロのアスリートがMBAを取得するということが、少年少女たちにとってのロールモデルとなればと思っています。それがプロとしての僕の責任でもあると考えています」と語った。

 9月の大学院入学に向けて、まずは入学試験に合格する必要があるが、晴れて合格となった場合は、B1昇格を目指す茨城のプレーヤーとして、3×3でオリンピックを目指す日本代表として、そしてMBA取得を目指す学生としての三足のわらじを履くことなる。

「大きなことを言ってしまいました」と照れた顔も見せた小林だが、3つの目標を必ず実現するという力強い思いは十分に伝わってきた。「実現したらまた取材に来てください」と言われたが、その取材のチャンスは必ず来ると感じられた。