第83回皇后杯“王者の牙城”揺るがず
JX-ENEOSサンフラワーズ4年連続21回目の優勝

2017年01月10日



文:皆人公平/写真:吉田宗彦

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 女子FINALは今シーズンのWリーグ(WJBL)でいまだ無敗の絶対王者、JX-ENEOSと同2位富士通レッドウェーブの対戦。ともに昨夏のリオ五輪に多くの代表選手を送り出した強豪チーム同士だが、勝負は前半で決してしまった。
 第1Pこそ19-16でJX-ENEOSリードという僅差の展開だったものの、第2PはJX-ENEOSのペースとなり24-9、トータル43-25で前半を折り返した。後半に入り富士通が反撃を試み、第3Pは23-20、第4Pも25-22と食い下がったが点差は開く一方。終わってみれば91-67の大量リードでJX-ENEOSの貫録勝ちだった。

若手のモチベーションでさらなる飛躍
 今シーズンの開幕前、新任のトム・ホーバスヘッドコーチはリオ五輪経験者のモチベーションを気にしていた。もちろん、シーズンが始まれば次なる目標へ向かって邁進するのがアスリートであり、プレーを続けることでモチベーションを上げていく。が、彼自身も女子日本代表のコーチとしてリオ五輪を経験し、精一杯努力してきた選手たちの姿を目の当たりにしているからこその心配だったのだろう。長く日本の女子バスケ界を牽引してきた吉田亜沙美や間宮佑佳が、「1つの目標を達成した」という気持ちを口にしていたのも事実である。

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#52 宮澤夕貴

 でも、やはりJX-ENEOSは強かった。圧倒的な強さだった。その牙城は揺るがず、ますます強固なものになっている。その要因のひとつとして、若手選手たちのモチベーションの高さが挙げられそうだ。そしてその筆頭格が、やはりリオ五輪を経験した宮澤夕貴。以前は「どうして私が選ばれたのか……」と、伏し目がちに受け答えする印象だったが、今は違う。
 「主力としてチームを引っ張っていきたい」「2020年東京オリンピックで結果を出したい」そんな前向きなコメントで自分自身を奮い立たせて、シーズン前から取り組んだ3ポイントなど積極的なオフェンスでしっかり結果を残している。
 決勝戦後、会場でインタビューを受けた宮澤の声がかぼそく聞こえたのか、会場から「泣くなよ」とエールが聞こえた。するとすぐに、“泣いてない!”と大きな声で切り返し、とてもチャーミングな笑顔を見せた。何ごとにもポジティブな宮澤の姿を見て、周りの若手が刺激を受けないはずがない。安定感抜群のベテラン勢に負けじと飛躍をめざす若手たちが切磋琢磨するJX-ENEOSが「無敗のまま二冠」を達しそうな勢いだ。

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#1藤岡麻菜美

 

■大会結果
優 勝 JX-ENEOSサンフラワーズ(4年連続21回目)
準優勝 富士通 レッドウェーブ
第3位 トヨタ自動車 アンテロープス
第3位 シャンソン化粧品 シャンソンVマジック

■大会ベスト5
吉田 亜沙美 (JX-ENEOSサンフラワーズ/#0/4年連続7回目)
渡嘉敷 来夢 (JX-ENEOSサンフラワーズ/#10/7年連続7回目)
宮澤 夕貴 (JX-ENEOSサンフラワーズ/#52/初)
長岡 萌映子 (富士通 レッドウェーブ/#0/2年ぶり3回目)
本川 紗奈生 (シャンソン化粧品 シャンソンVマジック/#6/初)