ハマの新たなシンボルとなるか
細谷将司の台頭

2016年10月28日



文:大橋裕之/写真:B.LEAGUE 

  横浜ビー・コルセアーズは開幕5連敗から立て直し、アウェイで3連勝を飾って地元に帰ってきた。第5節は横浜国際プールでの今季初ゲームで、本拠地初勝利を期待したブースターが連日3,400人以上つめ掛けて選手たちを後押しした。しかし結果は新潟に2連敗……B1で1勝することの難しさを改めて感じたのではないだろうか。

 それでも12人のロースターのうち、8人が入れ替わった状況ながら、敵地で勝利をもぎ取ってきたことは価値ある結果と言える。とりわけ注目したいのが、細谷将司の台頭だ。今季より加入した173cmの男は、チームが初勝利をあげた10月9日の三遠戦(〇89-75)で39得点をあげる活躍を見せ、その後も富山戦(〇81-69)で23得点をマークした。スタメン起用の前後5試合を比較すると、平均得点は12.2点増と大幅に伸ばしている。「どうやって山田選手と細谷選手、喜久山選手を使いわけていくかと考えた中で、やはり“思いきりの良さ”を活かしたいと思って、(細谷選手をスタメンに)抜擢しました」という青木勇人HCの期待に、彼は結果で応えている。

 ただ細谷もまだ発展途上の選手だ。第5節の2戦目(10月23日)は、前日の試合で主将の山田が負傷で出場できない状況で34分間プレーしたが、チームを勝利に導くことはできなかった(●78-96)。
 試合後、「(山田)謙治さんはチームにとって大きな存在です。プレーできないことは、僕にとっても気持ちのうえで全然違います。そんな中で“やらなきゃいけない”“PGとしてチームを勝ちに導かなきゃいけない”というところで、出だしでもっとチームの士気を高めることが必要だったと思います」と、主将不在が気持ちの部分で彼のパフォーマンスに影響を与えた。

 ブレイクの兆しを見せる細谷。ここまでの活躍を見ても能力の高さは証明しているだけに、あとは経験を積み、どんな状況でも力を発揮できるメンタルの成長が必要になってくるだろう。本人も「長い時間の中で、自分がどういうプレーをすればチームを(勝利へ)導けるか」と模索する中、「僕の良さは“アグレッシブさ”です。抑える必要は全然ないですし、それをとにかく1Qの出だしから、あとのことは考えずに、もっとエナジーを出せるようすること」と、今後の課題は十分に認識している。地元出身選手として、ハマの新たなシンボルとなれるのか楽しみだ。