16位横浜、今季はギアが変わるのか
新人満田の守備の自信が追い風に

2018年01月17日



文:大橋裕之/写真:B.LEAGUE

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16位の横浜、今季はギアチェンジできるか
 B.LEAGUE ALLSTAR GAME 2018が1月14日に盛大に開催され、1日限りのスペシャルゲームが、多くのブースターたちを魅了して閉幕。シーズンはいよいよ1月18日より後半戦に突入する。チャンピオンシップ進出に向けた戦いがより一層、熱を帯びるとともに、昇格・降格争いもまた熾烈を極める。各チーム、ここからギアチェンジが必要だ。

 B1の中地区で最下位に沈む横浜ビー・コルセアーズは、全体でも18チーム中、16位。2年連続でのB1残留プレーオフはなんとしてでも回避したい。開幕当初からの相次ぐ主力のケガ、昨季に続くシーズン途中でのヘッドコーチ交代など、荒波にぶち当たるが、前半戦最後となった滋賀戦ではアウェーで2連勝を飾り、チーム浮上のわずかな兆しを見せた。もっとも過去を振り返れば、後半戦の勝率は非常に悪く、昨季は2月から途中1勝を挟んで7連敗と10連敗。チームが上向くような変化に乏しかった。

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追い風になる新人満田
 しかし、今季はベテランそろいの横浜の中で、伸びしろを大いに期待させる新人の♯8満田丈太郎(188cm・SG)が海賊船の“追い風“になりそうだ。同じくルーキーの♯21田渡凌(180cm・PG)が序盤戦からローテーションの一角としてコートに立ったが、対照的に彼はなかなかコンスタントに出場時間を得られず、高いポテンシャルを持ちながらも難しい状況が続いた。

 それでも12月16日の富山戦から7試合連続で先発に起用されると、優れた運動能力とハードワークを厭わない粘り強さを武器に、攻守で存在感を見せ始めた。速攻では起点となるスティールや走力を活かしてフィニッシャーとなり、ハーフコートではドライブで中へ切れ込み、アシストで味方のシュートを引き出す。守備では対戦相手のキーマンにタフにマッチアップすることが多く、表情は以前より勇ましく、力強さを醸し出してきた。本人曰く、「チームがディフェンスに重きを置いているので、自分が(相手の)エースにしっかりと脚を使って守るようにするのが“良さ”だと思う。そうすることで、川村さんに良いバトンタッチができる。(先発に起用されてから)自分の役目を意識できるようになって、しっかりとそれをこなせているので、(以前と比べてパフォーマンスが)すごく良くなっている」と、手ごたえをつかみつつある。

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深まる守備の自信と、精度を上げたい攻撃
 昨季途中に、特別強化指定選手として筑波大学より入団。当初からコートに立てば、なにかしら結果を残すことを強く意識してきた。わずかな出場時間でもシュートを決め、最低でもファウルを誘って、フリースローをもぎとるなど、“手ぶら”でベンチに戻らない選手だ。1試合1試合にこだわって、少しずつ自信を深めてきた。先発起用の始まりとなった12月の富山戦、日本代表の宇都直輝と対峙し、ゲーム1ではターンオーバー7個の4得点に抑えた。「まわりのヘルプも十分にあったので、僕の力だけではないですけど、それでも相手のキーマンを守れたので、とても自信になりました」と語る。ゲーム2では15得点を奪われたものの、ターンオーバーが平均3個の相手に6個のミスを記録させたことを考えると、役割は果たしたと言える。

 一方で、スコアリングではまだまだ改善の余地がある。スタメンになったことで出場時間は7分増の約22分(前後7試合の比較)となったが、得点は1.6点増の5.3点とほぼ横ばい。チームには♯34ハシーム・サビート・マンカらの強力なインサイド陣や♯1川村卓也ら点を取るべき選手たちがいるものの、彼の得点が増えれば攻撃の選択肢は増えるだけに、安定して2桁スタッツが残せるように精度を上げたい。本人も「シュート確率が不安定。2Pシュートや3Pシュートが入らないと、ヘッドコーチも使いづらい時間帯が出てくると思う。フリーなシュートや大事な場面で決めきれるようになったら、勝負所で出られるようになると思う。守備はもちろんですけど、出ている以上はもっと点をとらないといけない」と、ステップアップを誓う。チームメイトにはリーグ屈指のシューターである川村という手本もいるだけに、良いところはどんどん盗み、シュート成功率を高めたい。

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「ディフェンスのビーコル」は若き力で復活する
 横浜の後半戦は、先日の天皇杯で2連覇を達成した千葉ジェッツ戦からスタートする。ゾーンディフェンスを敷く可能性も十分あるが、マンツーマンディフェンスであれば、予想される満田のマークマンは、♯31原修太(187cm、SG/SF)あるいは♯34小野龍猛(197cm、SF/PF)。小野であれば、サイズのミスマッチが生まれるが、運動量でカバーをしていきたい。本人は後半戦に向けて、「しっかりとディフェンスし、自分がマークに付く相手には徹底的にシュートを決めさせないことを意識したい。目の前の相手だけではなく、2、3人分を守れるようなディフェンスをやりたい」と、目標を掲げている。これまで横浜の守備といえば、♯2高島一貴が職人技のレベルであったが、2018年は満田のパフォーマンス次第でそれを引き継ぐ日も近いだろう。かつて横浜を形容した「ディフェンスのビーコル」を若き力が復活に導くだろう。勝負弱さの目立ったシーズン後半戦の黒歴史を清算する原動力となり、チームとともにジャンプアップできるか注目だ。